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幸せは、関係性の中にある。

いかしあうつながりデザインクラス

2019 年 10 月 28 日(月) 〜

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こんにちは! greenz.jpの編集長、鈴木菜央です。

突然ですが、ふとした瞬間、

「忙しすぎる人生、このままでいいんだろうか……」
「なんでこんなに、ストレスが溜まるんだろう」
「人生で本当にやりたいことってなんだろう?」
「人生の最期に、『私の人生、楽しかった』って言えるだろうか?」

と心に浮かんだことがある人、多いのではないでしょうか?

僕自身もそうでした。

グリーンズを起業して5年ほどたった2011年ごろ、なかなかお金にならないグリーンズを頑張りすぎた結果、妻、子どもとの時間が取れなくなり、ぎっくり腰、ぜん息、鬱になってしまい、さらには妻からは別れを切り出されてしまいました。(今は一緒に幸せに暮らしています!)

 

(当時の僕。顔はむくんでいたし、髪も切りに行ってないし、生活に余裕がないのがわかる。)

greenz.jpを経済的に成立させ、社会をいいところに変えていくことに一生懸命になるあまり、僕自身の心、身体、家族との時間、妻との関係を大切にできなかった。まるでドーナツのように、外側はカタチができていても、真ん中の幸せがすっぽり抜け落ちていたのです。

 

(幸せのドーナツ化現象の図)

そもそも、家族のために、自分の夢を実現するために頑張ってきたのに…どうしてこうなってしまったんだろう……と途方に暮れてしまいました。

 

(2011年頃に見上げていた空。)

 

日々暮らしていると、残念ながら、自分を犠牲にするような力に引っ張られてしまいます。自分の暮らしや家族との時間より仕事を優先してしまっている人、からだが悲鳴をあげるまで疲れていることに気づけない人、大事にしたいと思っていることを、大事にできていないと感じる人は、本当に多いと思います。

そこから抜け出すにはどうしたら良いだろう? 僕自身の心、身体を大切にして、家族との時間を大切にしつつ、いい仕事をするには? そして、できれば、自分の働きが、地域や社会がいいところになるにつながるには?

そんなときに大きなヒントになったのが、パーマカルチャー(持続可能な暮らしのデザイン体系)でした。僕は、パーマカルチャーを本格的に学び、人生をまるごとリデザインしていくことを決意したのです。

(僕がパーマカルチャーを学びに訪ねた、ブロックスパーマカルチャー農園の朝)

 

パーマカルチャーは一言で言えば、暮らしの中に「活かし合う関係性をデザインする方法論」です。僕の心とカラダの健康、家族との時間、いい仕事をすること、趣味の時間をそれぞれ別々に行うのではなく、つなげて、重ね合わせていく。たとえば、心が健康になることと、家族の時間をあわせる。ひとつしか目的を果たさないことを減らし、モノを減らし、暮らし全体をシンプルにする。

さらに、それを友人ともシェアしたり、地域や社会の未来につながるようにもしていく。人生で大事にしたいことを、まるごと、大事にできる生き方を、つくっていくのです。いわば、人生のコントロールを取り戻して、家族と友人とともにある幸せを増やしていくプロセスです。

具体的なイメージがないと伝わらないと思うのでいくつか例をあげます。

 

 

自分とつながったら、進むべき道が見えた

さきほどお伝えしたように、僕の暮らしが破綻しかけた時、「これからどうやって生きていけばいいんだろう?」と悩んだ僕は、いろんな人にアドバイスをもらいましたが、「自分が本当に求めていることを理解したほうがいいよ。それには瞑想がいいんじゃない?」と言われたことをきっかけに、瞑想することにチャレンジしました。

いろんな瞑想がありますが、僕が実践したのは呼吸に意識を向ける瞑想です。吸うこと、吐くことに意識を向けていくと、だんだんと心が静まっていきます。(最初はできなくて苦しんだ!)

その後で、自分とつながることを試みます。「やあなおくん。元気?」「最近、嫌なことが多かったね」「今、どんな感じ?」と心の中で話しかけてみたり。なかなか返事が来ないのですが、しばらく続けていたら、少しずつ、話をしてくれるようになりました。

そこで聞こえてきた声を、瞑想が終わったらメモをする毎日を過ごしました。瞑想は今でも続けています。

 

 

幸せにつながらないモノゴトを減らし、余裕をつくりだす

忙しさの原因は、ケアしなければいけないモノやコトが多く、それぞれが単一の目的「しか」果たしていないことにあります。僕はこの頃から、暮らし全般を観察して、自分の幸せにつながっていないモノやコトを、常に減らし続けていくことに決めました。

まずは、モノからです。結局買った時にしか満足感がなかったモノ(買ったあとは自分を幸せにしつづけてくれなかったモノ)を誰かにあげるか、捨てる。モノを減らすのは、重要です。モノは主人である自分に、片付けやメンテナンスを要求します。モノが少ないということは、消費されるお金、時間、物質が少ないということです。

 

(当時の僕がつくった「必要なモノリスト」の一部。最初の項目が「メガネ)

次に、コトです。自分の時間を消費しているわりに得られる幸せが少ないコトをやめるか、せめてほかのコトと重ね合わせられないか、検討します。

ひどい人に聞こえるかもしれませんが、人間関係も同じです。自分が好きな人、学びがあり、お互いに高め合える友人とのつながりを大事にし、理由もなく一緒にいる人との時間を減らしていきます。(そのほうがお互いに幸せです)

リアル世界だけでなく、デジタルの世界でも同じことが言えます。スマートフォンに入っているアプリケーションを減らす。購読を減らす。SNSアカウントを減らす。ファイルを整理する。アーカイブして目の前から消す。自分を幸せにしつづけてくれないつながりを減らしていきます。

これで、ぼくはかなり余裕が生まれるようになりました。(減らすプロセスは今でも続けています)

 

 

小屋を作ったら家族が仲良くなった

うまれた余裕を活かして、暮らしをつくるプロセスで、さまざまなことを重ね合わせていくことを実験し始めました。庭に小屋をつくることにした歳には、一人でつくるのではなく、子ども、友達、近隣の方々を誘ってDIYでつくりました。その結果、以下のような多様な成果を収穫することができました。

・小屋を作る人手を得られた
・近所の人とも共同作業ができて、絆が深まった
・僕の趣味であるDIY欲求が満たされた
・コミュニティDIYの実験が、グリーンズのコンテンツになった
・子どもたちが、たくさんやってきた大人たちから多くのことを学べた
・家族、友人との思い出になった

 

 

地域通貨をはじめたら、仲間がたくさん増えた

僕が次に始めたのは、「地域通貨」です。神奈川県相模原市の旧藤野町エリアで普及している地域通貨「よろづ屋」を知って、こんな豊かな人のつながりの中で生きていけたら、楽しいし安心だなぁと思ったのがきっかけです。

(いすみでの地域通貨の活動の様子)

 

それに、地域通貨の仕組みで、誰かのいらないモノが必要としている人に渡れば、新品を生産するための資源も減るし、ゴミも減ります。誰かの困りごとを、誰かが余っている資源(時間やモノ)で解決できれば、お互いに幸せなことです。そしてそのようなやりとりが(Facebookグループで)誰にでも見えたり、地域通貨の運営会議、マーケットの開催などを通じて、今までつながっていなかった人たちが、心でつながることができています。

そんなことを、僕はここ5年間、すこしずつ実践してきました。結果、腰は回復し、ぜんそくもほとんどでなくなりました。仕事に追われまくることもなくなり、子どもたちと毎日時間を過ごすことができるようになってきたし、妻との関係も良好です(と信じています(笑))。

ちなみにこのようなプロセスで、僕は持続可能な暮らし方にも、一歩一歩近づいているように感じています。僕と家族の健康も、地球の健康もまるごと高まっていくのが、また楽しく幸せなことです。

僕のこれまでの暮らしのデザインの試みから僕が学んだことは、「いかしあうつながり」という視点で、暮らしはリデザインできるんだ、そしてそれは誰にでもできるんだ、ということです。そして、それをシェアして、みんなで学びを深めていきたいと思っています。

 

 

このクラスで得られること

  1. 自分とつながり、自分の幸せを定義してみる経験
  2. 暮らしをシンプルにするヒントときっかけ
  3. 暮らしを俯瞰してみる経験
  4. 暮らしのデザインを考える経験
  5. 「関係性のデザイン」という視点
  6. 同じ思いの仲間とのつながり

あなたも、いかしあうつながりのメガネを手に入れて、自分の人生、暮らし、仕事を楽しみながらリデザインしてみませんか?

 

開催概要

日程とカリキュラム

第1回 2019年10月28日(月)オリエン+お互いを知る、オンライン飲み会
第2回 11月11日(月)「いかしあうつながり」についてのディスカッション
第3回 11月18日(月)自分とつながる、幸せを定義する、余裕をつくるワーク
第4回 11月25日(月)自分の「システム」を観察するワーク
第5回 12月9日(月)幸せになるつながりをつくり、幸せになれないつながりを減らすワーク
第6回 12月16日(月)学びの共有とお祝い

※開催時間はすべて19:30~21:30です。

 

会場

このクラスは、100%オンラインのクラスです。
このクラスは完全オンラインなので、全国どこからでも参加していただけます。無料ビデオ会議ツール「Zoom」を使用します。映像のアーカイブを残す予定です。Zoomのダウンロードはこちらから。事前に登録とダウンロードをお願いします。また、Zoomの使い方講習を事前にご用意しております。初めての方もご安心ください.

 

参加費

恩送り
はじめての試みとして、受講料を「恩送り」にします。今回の講座開催にかかる熱意、手間、エネルギー、コストはすべて私たちグリーンズからあなたへの「ギフト」です。どうぞ、受け取ってください。
今回の講座を受けて、もし次の人たちも同じ体験をしてほしい、次の人たちも学んでほしいと思ったら、あなたの気持ちと納得をもって、あなたのタイミングと方法で寄付をしてください。greenz peopleになっていただき、継続的なギフトをするのも大変うれしいです。お金での寄付が難しいと感じる人は、なんらか他の方法でギフトをすることもOKです。
なお、この講義が、改めてお金の価値を考えたり、贈与をベースにした新しい関係性を考えるきっかけになればいいな、とも思っています。寄付は  <こちら>  から、いつでも受け付けています。

 

定員

20名

Peatix申込時に、140文字の「受講に向けた思い」を書いてください。講座を本当に必要としている人、受けたい、学びたいと思う人に受講していただきたいからです。事務局が受講者を選び、合否の連絡をします。開講の決定は初回授業の1週間前までに連絡します。

 

申込み

Peatixにて無料チケットを選択しフォームのご入力をお願いします。お申込みはこちら

 

 

事務局との連絡とキャンセルについて

確認・開講のご案内メールが、迷惑メールに振分けられてしまうケースが多発しています。 迷惑メールフォルダをご確認いただくか、または greenzjp[at]gmail.com、school[at]greenz.jpからメールを受け取れるよう、受信設定をお願いいたします。

 

申し込み締切

10月14日(月)23:00

定員に達したため申し込みは締め切りました。
次回以降のご参加をお待ちしております。

不明点、質問について

不明点については、グリーンズの学校の「よくある質問」にまとめました!まずはこちらをご確認ください。それでも解決しないご質問がある方は、school@greenz.jp まで!

 

みなさんのお申込みをお待ちしています!

 

【スタッフ】

◎ 講師

鈴木菜央(NPO法人グリーンズ代表理事・greenz.jp編集長)

76年バンコク生まれ。6歳より東京で育つ。高校卒業後、阪神淡路大震災のボランティアを経験、99年よりNGOアジア学院にて1年間自給自足コミュニティでの農的生活を経験。2000年より外資系建築コンサルタント会社に勤務、02年より3年間「月刊ソトコト」にて編集・営業として勤務。05年に独立、フリーランスとなり、06年「ほしい未来は、つくろう。」をテーマにしたWebマガジン「greenz.jp」を創刊。千葉県いすみ市在住。家族4人で35㎡のタイニーハウス(車輪付き)+小屋にて、小さくて大きな暮らしの実験中。2016年、築百年以上の古民家と2600坪の敷地で暮らしづくり、社会づくりを学ぶ「パーマカルチャーと平和道場」プロジェクトを開始。著作に『「ほしい未来」は自分の手でつくる』(講談社 星海社新書)。